OWS/トライアスロンのスイムは何度か経験しているが、今回初の経験として、スイムのGPSログ取得を試みた。
前回レース遠征したときに、飛行機やコーチでの移動ログをとり、記録&記念として面白かったので、スイムもなんとかして取りたいなぁと思うようになった。
シリコンキャップの中にGPS端末をしまいこめばログをとれるのではと思い、検索すると、やはり同じようなことを思っている人はたくさんいた。
その中でも、一番詳細に内容がまとまっていたのは、Sports Gadget でのレビューではおなじみの 同じに DC Rainmaker さんの次のブログ。
How to swim with your Garmin Forerunner GPS(2007-09-25)
基本的なアイデアは自分が思っていたのと同じで、袋に端末をしまい、後頭部に置くというもの。
さすがは DC クオリティというべきか、レース前に proof of concept まで済ませている。
GPSログ
主催者が作成したコースマップは次の図
自分が Garmin Edge 500 で取得したログと同じレースに参加した別の選手が公開していた kml データを拝借して Google Maps にのっけたのが次のグラフ。
# 招集で自分の目の前に 310XT(305?)を外付けで頭につけた選手がいた。この選手のログかもしれない。他にGPSをつけた選手は見当たらなかった
#赤の点が僕のログ、緑の点がデータをお借りした選手のログ。
- 思ったよりも蛇行せずに泳げている。
- とはいえ、ゴールのかなり手前で9kmも泳いでいる(トータルは何KM泳いだ?)
- スピードはふたりとも違うけど(僕のほうがずっと遅い)、似たようなコースをたどっているのは面白い。
ログ取得に利用したGPS端末
Garmin Edge 500
Garmin Forerunner 310XT
想定外だったことは、次の2点。
- スイムキャップがシリコンではなくメッシュだったこと(浸水しやすい)
- 自分のログはスタート後2.5時間程度でピーピー音を立てて消息をたってしまったこと(原因は不明)
allsports さん撮影のゴール時の写真で Garmin Edge 500 の装着がわかる画像があった。
Water Proof
Garmin の一般的なモデルは IPx7 に準拠した防水機能があり、水深1Mで30分間の水没に耐えられる。
FAQ@ garmin.com : Can I use my Garmin GPS device in water?
スペック表では次のように書かれている。
FR60、310XT はより強力に防水加工され、水深50Mでも利用可能。
最近のモデルでは、310XT はファームウェアアップデートによりオープンウォーターモードが用意され、オープンウォーター特有のログに適した距離計算をしてくれるらしい。とはいえ、2010年時点での次の DC Rainmaker さんのブログでは、あまり距離計算の精度が良くなく、出来としては次のような結果になっている。
ノーマル < オープンウォーターモード < ノーマル+後頭部設置
The New Garmin Forerunner 310XT Openwater Swim Mode…In Depth. (2010-06-01)
Touch Panel 310XT?
310XT のパッチパネル版が出るという噂がずっと続いている。
この場合、せっかくの防水耐性が落ちないか心配。
[UPDATE]
310XT は 910XT にマイナーアップグレード。パッチパネルは採用されず、少しコンパクトになった。(2011 4th Q. リリース予定)
水没リスク
今回は不完全ながらもログをとれ、サイコンは今でも使えているが、やはり水没でお亡くなりになるリスクもある。
そのため、ミッドレンジの ANT+ 対応な Edge 500 ではなく、ムダを省きGPSのみがついかお手頃価格の Edge 200(2011 3rd Q. リリース予定) を利用したほうが無難かもしれない。
トライアスロンでの活用
おもったよりも簡単にログがとれた。
来年以降はトライアスロンのレースでも、スイムからガンガンログをとるようにしたい。
GPS のシグナルロスト
garmin connect でみると、ゴール前ラスト30分程度のGPSログが失われていて、garmin connect のマップで見ると消息をたった地点からシグナル復帰したゴール地点が一直線で結ばれている。GPSログの取得に利用した Garmin Edge 500 は普段ロードバイクで利用しており、そのほとんどがインドアでの利用ということもあり、1秒毎にデータを取るようにしている。(ファームウェア 2.70 で one second recording が導入された)
この生ログ(FIT 形式の Activity ファイル)を見ると、record ログは消息をたつまえからぽつぽつとデータドロップしており、ゴールまでのラスト約35分はドロップ率100%だった。
スタート20分程度前からゴールまでのGPS生ログをもとに GPS シグナルのドロップ率を可視化したのが次の図。
消息を完全に断つ直前のロスト率は60分の 5, 12, 13, 17, 55, 60(100% loss) と急転直下で突然死している。